私たちはこのSVを通して、フィリピンの様々な側面を見てきた。歴史、経済開発、災害復興支援、教育事情、衛生環境、格差の問題、.....
普段日本で生活しているだけでは気づかなかったこと、またたとえ知識として知っていても、現地に行ってみなければわからなかったこと。高度に情報化が進んだ今の時代、インターネット検索すれば、世界のたいていの情報は容易に入手することができる。フィリピン事情だってSVの事前学習の段階で、ある程度私たちは知ることができた。
ただ、実際に現地に赴き、自分の足で歩き、自分の目で見ることで、それまで自分が持っていた知識や価値観が大きく覆されることだってある。それは、文字や写真では伝えきれないような、現地の雰囲気であったり、現地の人たちの思いであったり。「百聞は一見に如かず」という言葉があるように、どれだけ熱心に講義や文献を通して知識を得ることができても、自分の目で見て肌で感じたリアルな体験には、とうていかなわないのではないだろうか。
最後に、このSVは、私たちに、普段では経験できないことを経験するきっかけを与えてくれたにすぎない。SVを通して何を見てきたか、何を得てきたかは参加者おのおのによって異なるだろう。また、SVでの経験を今後の自分にどう活かしていくかもおのおの次第だ。このSVが参加者全員にとって、(またこのページを見てくださったみなさんにとっても、)実りあるものになることを願いこの文章を締めたいと思う。
本SVは多くの方々の協力の上に成り立っています。フィリピン側の受け入れ代表者であり、私たちに良い経験ができるよう温かい心配りをしてくださったマム・ジーナことフィリピン大学ディリマン校国際研究センター教授ジーナ先生。フィリピン滞在中、常に私たちに寄り添ってくれたフィリピン大学国際研究センターの学生の皆さん。また、DAWNをはじめお忙しい中、私たちの見学を快く受け入れてくださった、ソルトパヤタス、ルパンパンガコ小学校、バターン原発、CDRC等の諸団体、機関の皆様。ホームステイの際にお世話になったマリキナ地区のホストファミリーの皆様。レイテ島での活動を全面的にバックアップしてくださった、小ケ谷先生の旧友ブレンダ・テネグラさん。SVに同行していただき、様々なサポートをしてくださった、沖縄国際大学教授澤田佳世先生。そしてなによりもフィリピンSVというかけがえのない経験を得られる機会を用意してくださり、SVの企画から引率まで親身にご指導いただいた横浜国立大学准教授小ケ谷千穂先生。皆様のご尽力によりフィリピンSVはたいへん充実したものになりました。貴重な経験をさせてくださった皆様に感謝します。