シンガポールSV(1)

現場で見たシンガポールの発展状況

窪塚玲美
人間文化課程 3年

私がシンガポール派遣プログラムに参加し、実際に現場を見てみて気づいたのが、シンガポールの街の発展がまだ途上段階であるということであった。

シンガポールSV(1) 2016

プログラムに参加する前の事前学習としてシンガポールの高層ビル化やMRTの普及など工業化と経済成長が急速に進んでいることは知っていたが、実際に現地を歩いてみると街のいたるところが工事中であり、まだ発展段階であるということがはっきりと分かった。多くのビルはいまだ建設段階でビニールシートがかぶされていたり、クレーン車などの重機が立ち並んでいたりした。
また、工事作業員として働いている人も数多くみられ、その人種の多さにも圧倒された。その理由として考えられるのが、シンガポールに仕事を求めてやってきた移民たちの存在であるが、そうした多数の人種がいることで指揮の統一が困難になっていることも、工事が上手く進まない原因の一つとして挙げられるのではないだろうか。

シンガポールSV(1) 2016

とはいえ、シンガポールは1965年に独立したばかりでまだ歴史の浅い国である。そんな50年余りという短い期間でここまで成長したというのは素晴らしいことであると思う。道路も気持ちのいいぐらいきちんと整備され、街にみられる緑も日本より多く感じた。

しかし、急速な成長の裏には影があることを忘れてはならず、移民問題や格差問題が、私のように、少しの滞在時間の者でもわかってしまうほど浮き彫りになっているということは、少し悲しいことである。まだ歴史の浅い国だからこそこれからの未来をいくらでも変えることができると思うので、様々な問題を上手く処理しながらシンガポールがより良い街となっていくことを願いたい。

今回のプログラムで学んだことは語学向上につながるだけでなく、国の情勢を踏まえつつ社会をどのようによりよくしていくかについて考えるいいきっかけにもなった。