パラグアイSV

I 2019年度海外研究(藤掛洋子)スタジオ
パラグアイ・ボリビア渡航報告

皆川華野

私たちは横浜国立大学都市科学部都市社会共生学科2年生であり、海外研究スタジオにおいて藤掛洋子教授のもとで学んでいる。藤掛洋子教授の専門は、文化人類学や開発人類学、ジェンダーと開発研究であり、教授のスタジオ・ゼミでは、国際協力の理論と実践の接合にも取り組み、国内外のフィールドにおける調査方法も学んでいる。

2019年度グローバル・スタディーズ・プログラム・パラグアイ渡航(以下、パラグアイ渡航)は今年度で7年目を迎える。2013年度から始まったパラグアイ渡航は、2016年度と2017年度にブラジル渡航が加わり、2018年度よりボリビアが加わった。2019年度もパラグアイ渡航に加えボリビア渡航も行った。その中心となるのは2年生であり、7期生となる。

今年度の渡航メンバーは、藤掛スタジオ2年生:住山智洋、皆川華野、入山都香、奥亮介、加藤仙丈、張莉佳の6名、3年生:五十嵐大地、藤掛ゼミ1 4年生:久保田玲海、坂田有紀奈、国際社会科学府博士前期課程1年生:浅野恵里奈、都市イノベーション学府博士前期課程2年生:カルロス・エルナン・アバロス(Carlos Hernan Avalos Valdez)である2

パラグアイ渡航の目的は、大学の教室における学びをローカルな実践に結びつけることを目指したものである。第7期のメンバーは、藤掛教授の研究フィールドでもある南米パラグアイと隣国ボリビアに2019年8月22日〜9月30日まで40日間(含む移動)渡航し、国際協力の実践活動を行った。この渡航の特徴は多組織 と連携している点であり、国際協力の実践の現場で私たちも実際にさまざまな活動を行うことができた。

今回の渡航における調査・実践活動は、概ね以下の通りである。1)横浜国立大学の学術交流協定大学との学術・学生交流、2)アグリツーリズム調査・実践、3)伝統工芸品:ニャンドゥティ調査とフェアトレードの実践、4)スラムにおける国際協力活動:水調査・音楽交流・サッカー交流、5)日系移住地でのインタビューである。

パラグアイSV2019:

藤掛洋子教授がパラグアイ国会上院議会より表彰、学生たちも国会視察を行った。

渡航準備は、スタジオや授業のほかに、スタジオ前後の時間を使った渡航メンバーでの話し合い、夏休み中に実施した朝から夕方までの渡航準備合宿で行った。渡航経験者の先輩方から引継ぎを受け、調査や活動の構想を練った。スタジオ授業での輪読では、さまざまな文献に触れ、知識をインプットし、仲間と議論を行った。渡航に参加しないスタジオメンバーの意見を取り入れたのも大変良かったと思う。渡航の目的は何なのか、具体的にどのような成果を目指して活動するのか、調査は何のためのものなのか、現地の方のためになるのか、現地での活動の構想を練る中で、自問自答の日々が続いた。活動内容は現地のニーズや状況に合わせることからぎりぎりまで変更や調整があったが、それもまた学びであった。活動計画を作成していくのに際しては、アグリツーリズムの調査に関するアドバイザーとして三好崇弘氏、農村女性へのコスト計算ワークショップのアドバイザーとして横浜国立大学大学院国際社会科学研究院田名部元成教授に講義いただき、水調査に関しては株式会社エランビタールの田尻成美代表取締役にお世話になった。この場をお借りして感謝を申し上げたい。

実際のパラグアイの農村やスラムでの活動は、現地に行くからこそ感じられるとても濃い経験となった。異文化に触れ、国際協力とはなにかを考え続けた40日間であった。そこでの出会いや経験は帰国した今でも色濃く残る記憶である。

以下、渡航の工程である。

パラグアイSV2019:2019年度SVパラグアイ・ボリビア渡航工程表

このWebページでは、私たちの活動のなかでも、
(1) 構想から学生自身が練った現地での活動
(2) 南米での経験の感想
の2点を紹介する。

アスンシオン国立大学における学術交流シンポジウムと異文化紹介セッション

1 2年・3年はスタジオといい、ゼミの前段階のものである。4年生からはゼミとなる。

2 修士論文執筆のために一部の行程に同行した。

3 国際協力の活動サイトは、以下の通りである。①横浜国立大学XJICA草の根技術協力事業:パラグアイ農村女性の生活改善プロジェクトサイト(http://paraguay-mujer.com/)、②特定非営利活動法人ミタイ・ミタクニャイ子ども基金(以下、ミタイ基金)(http://mitai-mitakunai.com/)が建設を支援した学校やスラム地域における生活改善活動のサイト(ミタイ基金は、藤掛教授が所属する都市イノベーション研究院と協定を締結している)、③パラグアイのNGOJuvenSur、④ボリビアでは、JICAボリビア事務所小原学所長よりご支援を頂き青年海外協力隊の方々の活動サイトの視察を行った。