観光立国として世界的に有名なオーストリアであるが、特に首都ウィーンは「音楽の都」という別称で親しまれているように、古くから様々な文化が栄えており、観光都市として発展している。オーストリアやウィーンが観光都市として成功している要因は何なのだろうか。
報告書に掲載されている以外にも、参加者は様々な観点から捉えたオーストリアのツーリズムのあり方(音楽、ハプスブルク、ダークスポット、異文化体験、ホイリゲ、温泉)、あるいは日墺の文化比較(ガイドブック、おしゃれ、人間関係)に関する研究を深めるべく、各々設定したテーマについて事前に学習を行いつつ、現地では都市の重層的な歴史的構造・文化的構造に着目しながらフィールドワークを実施し、多面的な見方から結論を導いた。
日本時間12時成田空港出発。
現地時間16時にウィーン・シェヴェヒヤート空港に到着。
到着後、宿泊先周辺の視察兼夕食。
午前、小宮正安教授引率のフィールドワークとしてウィーン旧市街を巡る。
リング通り、ウィーン大学、旧市街を囲む城壁の現存する一部、旧ユダヤ教礼拝堂(シナゴーグ)でのユダヤ人弾圧の跡地などを見学。
午後、ウィーン楽友協会資料館でウィーン楽友協会資料館館長オットー・ビーバ氏による展覧会特別ガイド「ウィーン・リンク通りと音楽」に参加。
「音楽の都」として知られるウィーンが、19世紀なかば以降のリング通り開設によってどのように新しい変化を遂げたのか、当時の新興ブルジョアジーのライフスタイルや政治経済をも歴史的背景を交えながら、その諸相を学んだ。
終日、各自フィールドワーク①を行う。
午前、各自フィールドワーク②を行う。
午後、ウィーン楽友協会で副館長イングリード・フックス氏による特別講演会「女性と音楽」に参加。
かつて女性の音楽は制限されていたことなどジェンダーと音楽との関わりを歴史な面と共に学んだ。
フックスさんの講演
その後、ウィーン大学において同大学生と交流勉強会。タンデムを組み、自己紹介を行い、お互いの異文化理解が深まるよう努めた。その後、夕食を一緒に取り、さらに交流を深めることができた。
ウィ―ン大学で交流会
終日、各自フィールドワーク③を行う。
午前、各自フィールドワーク④を行う。
夕方、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団チェロ奏者のイェルゲ・フォグ氏の邸宅で、室内楽演奏会を鑑賞(ピアノ:浦田陽子氏、チェロ:イェルゲン・フォグ氏、ヴァイオリン:レミー・バロー氏)。
ウィーンにおける室内楽の伝統に間近で触れることができた貴重な体験だった。
室内楽鑑奏会
午前、アウグスティーナ教会でミサに参加。
地元の方々に混ざりカトリックのミサを経験することで、オーストリアにおける宗教の一端を体感することができ異文化理解が深まった。
午後、各自フィールドワーク⑤。
その後、ウィーン楽友協会でコンサート(ウィーン大聖堂管弦楽団&合唱団:ハイドン『オックスフォード交響曲』、モーツァルト『歌え喜べ、幸いなる魂よ』『ミサ曲ハ短調』)を鑑賞。
音楽の都ウィーンで本物の音楽を体感した。
午前中各自フィールドワークのまとめを行う。
午後、ウィーン大学にて同大学の学生や教員も交えての研究成果発表会。
日本での事前学習、フィールドワークで学んだことを合わせてSVのまとめを行った。
現地時間13時に成田空港に向け空港出発。
午前8時、成田空港到着後、解散。