フィリピンSV

出会いという宝物

川島愛実
人間文化課程 2年

ウェルカムパーティにて

今回のスタディーツアーは連日早朝から深夜まで予定が詰まった体力的にハードなものでしたが、慣れない土地でどうしたらよいか全くわからない私たちを、何から何までサポートしてくれたのがフィリピン大学の学生たち(UP生)です。私たちの行程には必ずUP生が同行してくれ、私たちが不自由なく過ごすために様々な面でサポートしてくれました。翌日にテストを控えていても私たちのところに来てくれたり、そう短くはない通学時間にも関わらず、クラブやカラオケなど夜遅くまで私たちが楽しめるような工夫を凝らしてくれたりしたことは、いくら感謝してもしきれません。私たちのフィリピン滞在中の睡眠時間が2,3時間しかないと聞き、逆に心配になってしまうほどでしたが、それだけ私たちを歓迎してくれているのだと思うと本当にうれしかったです。

クラブの外にて

UP生は慣れない土地で戸惑う私に積極的に話しかけてくれました。私はそれほど人と話すことが得意ではないため、スタディーツアーに対しての不安は主に、UP生とコミュニケーションをうまくとることができるのかということでした。しかしウェルカムパーティーで皆が話しかけてくれたことですでにその不安は消え、すぐに私の名前を覚えて“Manami!”と呼んでくれた彼らともっと仲良くなりたいという思いから、私は積極的に話しかけるようになりました。

フィリピン大学の広場でUP生とゲームをして遊ぶ様子

私が特に仲良くなったUP生は、私のことを妹のようだと言ってくれました。彼女とはフィリピン滞在中に共通の趣味や好きなスポーツ選手などについてたくさんの会話を交わし、今でもSNSを通じて連絡を取っています。このように、スタディーツアーの間だけで終わらない人間関係を手に入れることができたことが私にとっては大きな財産です。さらに彼女たちとコミュニケーションをとりたいという気持ちが英語を積極的に話そうとする姿勢にもつながり、英語を勉強するモチベーションが一気に変わりました。それまでは入試や授業のために“しなくてはならない”ものにすぎなかった英語が、初めて生きたコミュニケーションツールだと意識されたのです。また彼らと過ごす時間の中で、私はいかに自分の伝えたいことを相手と共有するかという点に苦心しながら、拙い英語を必死に使い会話をしました。あれほど英語を話したのは今回が初めてでしたが、全く辛いとも嫌だとも思いませんでした。なぜなら、相手のことをもっと知りたい、自分のことを知ってもらいたいと思える相手が目の前にいたからです。異文化理解で大切なことは相手のことを理解したい、自分のことを理解してもらいたいという気持ちなのだと感じました。私にこんな大きな経験をさせてくれた彼らとの出会いが、今回の滞在で得た一番の宝物だと自信を持って言うことができます。この先も連絡を取り合い、またフィリピンや日本で再会する日を、楽しみにしています。